1.素材選択と裁断
(1) 素材選択
素材となるポリ塩化ビニール(PVC)を、製品にあった厚み、硬度、色(透明・着色)、エンボス(絞)を選択します。一般的にはポリ塩化ビニールのフィルム・シート工場では、製造したシートをロール状に巻き取って出荷しています。このロールを「原反(げんたん)」と呼びます。通常、製品に使うフィルム・シートの量に合わせて原反を一本単位で仕入れています。
ポリ塩化ビニールフィルム・シートの原反(げんたん)
ポリ塩化ビニールのフィルム・シートは、厚み、硬度、色(透明・着色)、エンボス(絞)で細かく規格分けされています。巻かれているシートの全長は基本的に厚みによって規定され、例えば厚み0.2mmの場合50m巻で一本であるのに対して、厚み1.0mmだと10mが一本というように、厚くなるほど全長は短くなる傾向にあります。
シートの硬度はポリ塩化ビニールに含まれている可塑剤(かそざい)の割合によって変わります。可塑剤の含まれる量は番号での表記がされることが多く、基本的に高い番号ほど生地に含まれている可塑剤の量が多く、やわらかいシートです。
ポリ塩化ビニールのフイルム・シートはとても多くの種類があります。
革を模した凹凸の付いたエンボスシートや、クッション性のある発泡シート、ナイロンの糸が織り込まれたターポリンシートなどがあり、様々なシートメーカーが独自のラインナップをそろえています。
革を模した凹凸の付いたエンボスシート
クッション性のある発泡シート
ナイロンの糸が織り込まれたターポリンシート
(2) 裁断
(1)で選定された原反は、裁断機にて印刷や溶着加工をしやすい寸法にカットされます。
印刷機に入るサイズの許容範囲や溶着しろ(=溶着加工時の余白部分)などを想定して裁断寸法を決める必要があります。
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